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和 紙 製 畳 表
前項で藺草表の説明をいたしました。
田圃に田植えをし・・・と生産から流通まで完全に農業製品でした。その年々によって品質(出来栄え)
や価格の変動が大きく結構使いづらい点があります。
品質、価格の安定を求めて工業製品での代替が20〜30年前より考えられ、販売されました。しかし当時
使っておりました材料が直径1〜1.5mm程度のプラスチックパイプであったため、使用感が悪く藺草表の
代わりになることは出来ませんでした。
15年程前より和紙製とPP(ポリプロピレン)製の2種類の工業製品表が発売され、現在では畳表全体の
7〜8%に近い量が使われております。
和紙製畳表は紙テープを材料にコヨリを作り、防水、防汚処理をした後、織機に掛けて織ったものです。
PP表はPPテープを金属ブロック(ダイス)に開けた小さな穴に通し、引き抜く時の摩擦熱で表面を
溶かし皮膜を作ったものです。
畳表としてみた場合、双方よく似た性能を持っておりますが、PP表が熱に対して弱点がありますので
ここでは和紙表について詳しく述べます。

   和紙表の作り方
下図に示しますように、まず紙テープでコヨリをつくります。このコヨリに樹脂含浸、コーティングを施して耐水性、
防汚性を与えた後、織機にかけて畳表に織り上げます。
藺草表に比較し“藺草の香りがしない。”という欠点を除けば、優れた点が多く使いやすい畳表です。
紙テープ        コヨリ       畳表 の順序で製造

                           和紙表の特長 @・・・・ 3つのきれい
@)水をはじき掃除が簡単。
   液体を溢しても簡単に拭き取ることができます。
   また煮汁類には洗剤を、経時的な汚れには希釈漂白剤(キッチン
   ハイター等)で拭き取ることができます。
   従って、いつもきれいで“カビ、ダニに強い畳”となります。

A)日焼けに強い。
   直射日光の当たる場所でも 3、4年は色変りに気付かない程の
   褪色性があります。藺草表では全く及ばない特長です。
   その結果、万一畳を傷付けた場合とかタバコ等で焦げを作った
溢したコーヒーも簡単に拭き取り    場合、その畳だけ表替えしても色の差は全く気になりません。

B)VOC (揮発性化学物質) は確認済み
  工場にて生産されますので、対象となる化学物質は全てデータで確認されており安心してお使い頂けます。
  残留農薬、有害色素等の問題もありません。

   和紙表の特長 A・・・・優れた耐久性
@)簡単に言えば高級紙紐で出来ている畳表です。藺草表に比較し強度が大きく“ささくれ”等の出難い畳表
  です。耐久性の表し方は難しいですが経験上、藺草表の2〜3倍は持つと言うことが出来ます。

A)特に“折り曲げ”部分で切れる心配がなくなったため、 縁なし畳にも安心して使うことが出来ます。
  かつて藺草表で縁なし畳を作った場合、畳の長手側の折り目で藺草が切れ女性のストッキングに引っ掛る
  ということが散見されました。
  和紙表、PP表の登場で縁なし畳を安心して使えるようになり一気に普及しました。

          和紙表の特長 B・・・・豊富な品揃え
 @)工業製品であるため得られた大きな特長は自由な色付けが出来る
    ことです。 染料、顔料技術の進歩により褪色性に非常に優れた
    斬新な色の畳表が得られました。
    左図は現在の和紙製畳表の例ですが、次々と新色が発売されて
    おります。

 A)畳表の織り方も一般的な引目織の他に、縁なし畳に適した目積
   (めせき)織、綾織等さらには床の間用畳表等多くの畳表が販売
    されております。
和紙製畳表見本帳     引き続き多種の品揃えが期待できます。
P P 製 畳 表
PP(ポリプロピレン)製畳表も性能的に和紙表と類似しています。
畳表として使用した感触は良好ですが、材料的に火に弱いのと、長く使っていると毛羽立ってくる心配が
あります。
PP表で大きな特長のあるものは、畳表表面の樹脂層を厚くしたものです。畳表としての感触は今ひとつ
と言うところですが、強度および耐水性が優れていますので、洗える畳あるいは車椅子対応畳として特殊
な需要を持っています。